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中古住宅購入にかかる諸費用はいくら?内訳を解説!諸費用込みでもローンは可能?

中古住宅を購入する際は物件の購入費用以外にも、さまざまな費用が発生します。

税金や手数料などの支払いも必要となり、合計すると軽視できない金額になるため、しっかりとした資金計画が必要です。

この記事では中古住宅購入にかかる諸費用の内訳や目安を紹介します。

遠鉄の不動産・中遠ブロック長 岩井 優(いわい ゆう)


宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、CPM®(米国不動産経営管理士)、相続支援コンサルタント、3級ファイナンシャル・プランニング技能士

中古住宅購入にかかる諸費用とは?

中古住宅購入時の諸費用は、大きく分けると次の3つに分けられます。

  • 物件にかかる諸費用
  • 住宅ローンにかかる諸費用
  • 中古住宅購入後にかかる諸費用

諸費用の内訳は、表のとおりです。

諸費用 内訳
物件にかかる諸費用 登記費用
仲介手数料
固定資産税・都市計画税の精算
売買契約書の印紙代
管理費・修繕積立金の精算
住宅ローンにかかる諸費用 金銭消費貸借契約書の印紙代
ローン保証料
融資事務手数料
登録免許税
火災保険・地震保険
団体信用生命保険
中古住宅購入後にかかる諸費用 不動産取得税
リフォーム費用
引越し費用

次の章からは諸費用の内容と、目安金額を紹介していきます。

物件にかかる諸費用

中古住宅を購入する際にかかる物件代金以外の諸費用について解説します。

登記費用

登記費用とは、不動産の所有権が移転したことを証明する書類の作成費用です。

土地や建物の所有者が誰であるかを明確にしたものを「不動産登記簿」といいます。
中古住宅を購入した際は、登記簿に記載された所有者を売主から買主に変更する必要があります。

一般的には司法書士や土地家屋調査士などに手続きを代行してもらうため、依頼料(報酬)が発生します。

登録免許税、印紙税、依頼料を合算した金額が登記費用です。
目安金額は20〜30万円前後ですが、物件の評価額によって異なります。

仲介手数料

売買を仲介した不動産会社へ支払う仲介手数料です。
物件購入金額と仲介手数料の上限割合は、宅地建物取引業法で下記のように定められています。

  • 200万円以下の部分:5%以内
  • 200万円超~400万円以下の部分:4%以内
  • 400万円超の部分:3%以内

400万円以上の物件の場合は「(物件の売買価格×3%+6万円)+消費税10%」という簡略化された式で計算するのが一般的です。

固定資産税の精算

固定資産税は、土地や建物の所有者に課せられる市町村税(地方税)のことです。

その年の1月1日時点での所有者が1年分の支払いを義務付けられています。
年度途中で物件を引き渡した場合でも売主が納税しますが、売主と買主の双方が費用負担するのが一般的です。

「固定資産税=不動産の課税標準額×税率(標準税率1.4%)」で計算した金額を日割り精算し、物件代金に上乗せして買主が売主に支払います。
物件の固定資産税評価額や、それぞれの所有期間によって目安金額は大きく変わります。

▼固定資産税の精算について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

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都市計画税の精算

都市計画税は、都市計画事業や土地区画整理事業などの費用にあてられる市町村税です。
税率は市町村によって異なります。
都市計画税も固定資産税と同様に日割り精算します。

売買契約書の印紙代

物件の売買契約書に貼る収入印紙代は、物件の購入金額ごとに決められています。
2022年3月31日までは軽減措置が受けられ、金額は下記のとおりです。

物件の購入金額 印紙代(軽減措置適用)
500万円超1,000万円以下 5,000円
1,000万円超5,000万円以下 1万円
5,000万円超1億円以下 3万円
1億円超5億円以下 6万円

管理費・修繕積立金の精算

中古分譲マンションを購入する場合は、管理費や修繕積立金(改修工事の費用など)の精算が必要なケースもあります。

引き渡し日を基準に日割り精算し、買主が売主に支払います。
管理費や修繕積立金の金額はマンションによって異なりますが、5,000円〜4万円ほどを目安としましょう。

住宅ローンにかかる諸費用

住宅ローンを組んで中古住宅を購入する場合にかかる諸費用について説明します。

金銭消費貸借契約書の印紙代

金銭消費貸借契約書は、金融機関と住宅ローンを組む際に交わす契約書です。

売買契約書と同様に印紙が必要です。
印紙代は契約金額により異なりますが、2022年3月31日までの間は軽減措置により以下の金額となっています。

物件の購入金額 印紙代(軽減措置適用)
500万円超1,000万円以下 5,000円
1,000万円超5,000万円以下 1万円
5,000万円超1億円以下 3万円
1億円超5億円以下 6万円

ローン保証料

ローン保証料とは、連帯保証人としての役割を担う保証会社に支払う費用のことです。

契約者による返済が滞ってしまった場合、保証会社が金融機関へ残債を支払いますが、契約者の返済義務がなくなるわけではありません。
契約者にとっては返済先が金融機関から保証会社へ変わることとなり、引き続き返済を行う義務があります。

ローン保証料は保証会社や借入額、借入期間などによって異なりますが「住宅ローン金利+0.2〜0.4%前後」が目安です。
一括支払い、または毎月の返済と合わせた分割支払いのどちらかを選べるのが一般的です。

融資事務手数料

融資事務手数料とは、保証を委託する際の事務手数料として保証会社に支払う費用です。
「事務調査手数料」「保証会社手数料」とも呼ばれます。

融資事務手数料には定額型と定率型があります。

目安金額は定額型では3万円~、定率型では借入額の1〜3%前後です。
借入金額によっては、定額型よりも定率型のほうが融資事務手数料の負担は大きくなりますが、その分金利が低くなるといったケースもあります。

登録免許税

住宅ローン契約時には金融機関が抵当権を設定するため、登録免許税が必要です。
登録免許税は住宅ローン借入額の0.4%ですが、条件を満たした住宅には2022年3月31日まで軽減税率0.1 %が適用されます。

火災保険・地震保険

ほとんどの金融機関が、住宅ローンの契約時に火災保険や地震保険への加入を必須条件としています。契約期間は1年から10年の間で選べ、期間が長いほど割安です。

目安金額は次のとおりですが、保険会社や補償内容、物件の構造などにより異なります。

  • 火災保険料:15〜40万円(10年一括契約)
  • 地震保険料:5〜25万円(5年一括契約)

団体信用生命保険

団体信用生命保険は、住宅ローンの契約時に加入する生命保険です。

ローン契約者が返済途中で死亡した場合、あるいは高度障害などの理由で返済ができなくなった場合に、保険金が金融機関に支払われローンの返済にあてられます。
特約をつけると死亡・高度障害状態以外にも3大疾病なども保障に入ります。

団信の保険料は住宅ローンの金利に含まれているケースが一般的で、別途支払いは不要です。ただし特約を付けた場合は、住宅ローン金利に0.2〜0.3%前後が上乗せされます。

▼中古住宅購入時の住宅ローンについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

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中古住宅購入後にかかる諸費用

中古住宅購入後にも、さまざまな費用が発生します。

不動産取得税

不動産を取得した際に、都道府県から課される税金が不動産取得税です。

「不動産取得税=不動産の課税標準額×税率」で算出され、引き渡しの半年から1年後に納税通知書が送られてきます。

税率は原則4%ですが、2021年3月31日までは特例措置により税率3%が適用されます。また一定の条件を満たす中古住宅では軽減措置により控除が受けられます。
手続きは都道府県ごとに違うため、各自治体で確認しましょう。

リフォーム費用

費用はリフォームの範囲や工事内容によってさまざまです。住宅全体をリフォームする場合は1,000万円前後になる可能性もあります。

リフォーム費用もローンで支払うなら、住宅ローンの契約段階で同時に返済計画を立てておきましょう。

引越し費用

家族4人で15km圏内へ引越す場合の一般的な引越し費用は、10〜20万円ほどです。
しかし引越し費用は荷物の量・距離・作業時間で算出されるため、ケースバイケースといえます。

複数の引越し業者に見積もりを依頼して、比較検討しながら決めましょう。

中古住宅は諸費用込みのローンで買える?

中古住宅を購入するにあたり、必要な諸費用分を含めて借入をする住宅ローン(オーバーローン)の利用は難しいといわれます。

中古住宅の場合は建物の価値が減少しており、金融機関の担保額と実際の購入額に差が出る可能性が高くなります。
そのため物件価格以上となる諸費用込みの金額は、借りられないことがあります。

▼中古住宅購入時の住宅ローンについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

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まとめ

中古住宅を購入する際には物件の購入代金だけでなく、税金や手数料、住宅ローンにかかる諸費用、リフォーム費用などが発生します。
スムーズに購入を進めるためには、諸費用を含めた資金計画が大切です。

今回は諸費用の目安をご紹介しましたが、物件の状態や購入時期によっても金額は大きく変わります。諸費用の見積もりは、不動産会社や借入をする金融機関に相談しましょう。

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