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中古住宅の購入には消費税がかからない?売主によって異なる理由を解説

  • 2020.08.28
  • 2020.09.11
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一般的に新築住宅を購入すると消費税がかかりますが「中古住宅は消費税がかからない」という話を耳にしたことはありませんか?
家の売買は高額なため、消費税も大きな負担となります。

この記事では「中古住宅の購入に消費税はかからない?」「消費税が発生するケースはあるの?」といった疑問について解説します。

遠鉄の不動産・中遠ブロック長 岩井 優(いわい ゆう)


宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、CPM®(米国不動産経営管理士)、相続支援コンサルタント、3級ファイナンシャル・プランニング技能士

中古住宅と消費税について

新築住宅の購入にはかかる消費税が、中古住宅ではかからないというのは本当でしょうか?

実は中古住宅の売買では「消費税がかからない場合」と「かかる場合」があります。
これは売主の違いによるものです。
中古住宅の売主が不動産会社か個人かによって課税の有無が変わります。

中古でも新築でも土地は非課税

まずは不動産の課税対象について解説します。
中古・新築を問わず、不動産売買において土地には消費税がかかりません。
土地は建物のように消費されるものではなく、譲渡の際は「資産の移転」と考えられているためです。

国が定める非課税となる取引の概要には「消費に負担を求める税としての性格から課税の対象としてなじまないもの」と記載されています。
「国税庁HP参照」

次に消費税の有無にかかわる「売主」の違いについてみていきましょう。

【売主が個人】建物には消費税がかからない

売主が個人の場合は、建物に消費税はかかりません。
消費税の課税対象は「国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等及び外国貨物の引取り」と国によって定められているためです。
「国税庁HP参照」

中古住宅の販売は、一般的に不動産会社や仲介業者がおこないます。
しかし不動産会社は「仲介」の立場であり、実際の売主は個人というケースが多いのです。
売主が個人の場合「事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡」に当てはまらないため、消費税はかかりません。

【売主が不動産会社】建物には消費税がかかる

売主が不動産会社の場合は、建物に消費税がかかります。
会社が事業としてサービスを提供していることから、国が定める「事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡」に該当するためです。

不動産会社が中古住宅を買取り、リノベーションやリフォーム後に売り出す、いわゆる再販物件の「売主」は不動産会社です。
リノベーション物件やリフォーム物件は「手頃な価格で好立地の物件が見つかりやすい」と近年人気上昇中です。

中古住宅の売主の確認方法

中古住宅の売主を確認するためには、物件情報の「取引態様」という項目をチェックしましょう。

不動産取引には「売主・貸主・代理・媒介(仲介)」の4つの形態があります。
不動産会社や仲介業者が家を売買・賃貸などするときは、どのような立場で取引に関わるのか明示しなければなりません。

「貸主」は賃貸取引です。中古住宅販売に関わるのは「売主」「代理」「媒介(仲介)」の3つです。

取引態様が「売主」の場合は、不動産会社が売主のため消費税がかかります。

「代理」「媒介(仲介)」については、売主が会社と個人いずれの可能性もあります。
「媒介(仲介)」の場合、一般的には個人が売主であることが多いでしょう。
しかし、不動産会社が他の事業者から販売を依頼されているケースもあります。
この場合は、仲介でも売主は個人ではないため消費税がかかります。

代理や媒介(仲介)で気になる物件があれば、売主についても不動産会社に問い合わせてみましょう。

中古住宅購入時にかかる消費税

中古住宅購入の際は、物件代金のほかに諸費用がかかります。
諸費用のなかにも消費税がかかるものとかからないものがあり、その内訳は次のとおりです。

【中古住宅購入の諸費用内訳】

(〇:消費税がかかる ×:消費税がかからない)

諸費用 内訳 消費税の有無
物件にかかる諸費用 司法書士報酬
仲介手数料
売買契約書の印紙代 ×
住宅ローンにかかる諸費用 金銭消費貸借契約書の印紙代 ×
ローン保証料 ×
融資事務手数料
登録免許税 ×
火災保険・地震保険 ×
団体信用生命保険 ×
中古住宅購入後にかかる諸費用 リフォーム費用
引っ越し費用

上記以外にも、不動産を取得すると「不動産取得税」という地方税が課せられます。
固定資産税や、管理費・修繕積立金の清算が必要なケースもあります。

▼中古住宅購入の諸費用について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

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消費税増税に伴う減税制度を活用しよう

令和元年10月より、消費税が8%から10%へと増税されました。
これに伴い住宅ローン減税制度が拡充され、控除期間の延長や給付金額の増額といった措置がとられています。

「住宅ローン控除」と「すまい給付金」について、減税制度の拡充内容を解説します。

住宅ローン控除の期間は13年に延長

住宅ローン控除は、住宅ローンを利用したマイホームの取得やリフォームに対して適用される減税制度です。

従来控除が受けられる期間は10年間でしたが、令和元年10月1日~令和2年12月31日までの間に居住した場合は、控除期間が13年間に延長されます。
ただし売主が個人で消費税がかからない中古住宅は10年間のままです。
住宅ローン控除は新築・中古ともに、一定の要件をクリアすれば誰でも受けられます。

▼住宅ローン控除について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

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すまい給付金が最大50万円に

すまい給付金は消費税増税による住宅購入の負担を軽減するため、2014年より導入された制度です。
従来は「年収510万円以下」の人が対象で、給付金額は「最大30万円」でした。
しかし税制改正後は「年収775万円以下」の人が対象となり、給付金額も「最大50万円」まで拡大されました。

ただし売主が個人で消費税がかからない中古住宅は、すまい給付金の対象外です。

「住宅ローン控除」は、所得税から直接控除される仕組みです。
そのため収入によっては所得税から控除しきれず、十分な恩恵を受けられない人もいます。
そこで一定以下の収入層を対象に、補填する目的で導入されたのが「すまい給付金」です。

▼住まい給付金について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

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まとめ

中古・新築にかかわらず土地は非課税です。
しかし建物にかかる消費税は、売主が「個人」「不動産会社」によって変わります。
売主が個人の場合は建物も非課税ですが、売主が不動産会社などの事業者の場合は建物には消費税が課されます。
高額取引となる不動産売買では、消費税の金額も大きくなります。

中古住宅購入の際は減税制度が利用できますが、消費税の有無で適用条件が異なります。
減税制度は複雑なことも多いため、疑問や不明な点は信頼できる不動産会社に相談しましょう。

 

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