‌ ‌ ‌ ‌

中古マンションは住宅ローン控除の対象!条件や申請方法をわかりやすく解説

中古マンションを購入したときも、要件を満たせば住宅ローン控除の対象です。
ただし中古マンションの場合、住宅ローン控除を受けるための要件が新築マンションとは異なります。
また売主によって、控除額が異なる点にも注意が必要です。

本記事では、中古マンションを購入したときに適用される住宅ローン控除の内容や、受けるための条件などをわかりやすく解説します。

遠鉄の不動産・浜松北ブロック長 影山 裕紀(かげやま ひろき)


宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、3級ファイナンシャル・プランニング技能士、ITパスポート

中古マンションでも適用可能!住宅ローン控除とは

中古マンション 住宅ローン控除

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)とは、ローンを組んでマイホームを購入した人や所定のリフォーム工事をした人が受けられる税の優遇制度です。
毎年末におけるローン残高の1%が、所得税から控除されます。

控除額が所得税額よりも高かった場合、控除できなかった分は住民税から差し引かれる仕組みです。
※「所得税の課税所得の7%」または「136,500円」のどちらか低い金額が上限

控除を受けられる期間は、原則として10年間です。
年間の控除額は最大40万円ですが、長期優良住宅や低炭素住宅など一定の要件を満たすマイホームを取得した場合は50万円となります。

控除期間が13年に延長される特例措置とは

消費税10%が適用されるマンションを購入し、所定の要件を満たせば住宅ローン控除の期間が最長13年に延長されます。

特例措置が適用された場合、11〜13年目の控除額は以下のうち低い金額となります。

  • 年末時点のローン残高の1%
  • 建物の取得価格(上限4,000万円)×2%÷3

ただし中古マンションの場合、特例措置を適用するためには売買契約を2021年11月30日までに締結したうえで、2022年12月31日までに入居しなければなりません。

関連記事

住宅ローン控除とは、消費税増税にともなう税負担を軽減する制度です。 所得税からの控除が受けられるため、マイホーム購入者にとってメリットの大きな減税制度といえます。そのため「いつまで控除が受けられるの?」「いつまでに申請が必要?」と気になる[…]

住宅ローン控除 いつまで

売主が個人である場合の上限額は?13年の特例措置は対象?

売主が個人である中古マンションは、控除額の上限が年間20万円となります。
また売主が個人である場合、マンションの購入価格に消費税が適用されないため、特例措置も対象外です。

売りに出されている中古マンションの多くは、売主が個人です。
そのため中古マンションを購入したときは、新築マンションの購入時よりも控除額が低くなる可能性があります。

一方、売主が法人である中古マンションを購入すると、控除額が最大40万円または50万円となるだけでなく、契約日や入居日などの要件を満たせば控除期間が13年に延長されます。
例えば住宅の買取再販業者が、個人や不動産会社から買い取ってリフォーム工事を施し再販している中古マンションを購入すると、新築マンションと同様の控除を受けられる可能性があるのです。

中古マンションの購入時に住宅ローン控除が適用される条件

中古マンション 住宅ローン控除

次に中古マンションを購入したときに、住宅ローン控除を受けるために満たす必要がある要件をみていきましょう。

マンションを購入する人や借り入れるローンの条件

住宅ローン控除を利用できるのは、中古マンションを購入する方や借り入れる住宅ローンが以下の要件を満たす場合です。

  • 年間の合計所得が3,000万円以下
  • 住宅ローンの返済期間が10年以上
  • 銀行や住宅金融支援機構、勤務先、自治体から借り入れたローンである
  • 居住を開始した年とその前2年、後3年の計6年のあいだに3,000万円特別控除などの特例を受けていない

購入する中古マンションの要件

中古マンションを購入する場合、以下の要件を満たしている必要があります。

  • 購入したマンションの床面積が50㎡以上かつ、床面積の半分以上が居住用
  • 次のうちのいずれかに該当する
    ◆家屋が建築された日から購入の日までの期間が25年以内
    ※マンションなどの耐火建築物の場合◆地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準またはこれに準ずるものに適合することが購入日前の2年以内に証明されているもの
    ※上記2点の基準を満たさない住宅(要耐震改修住宅)であっても、購入の日までに耐震改修を申請・実施後、耐震改修により家屋が耐震基準に適合することが住みはじめる日までに判明した場合は、住宅ローン控除を利用可能
  • 取得時や取得後に生計を一にしている親族等から購入したマンションでない
  • 購入した日から6か月以内に居住を開始し、住宅ローン控除を受ける年の12月31日まで引き続き住んでいる
    ※コロナウイルスの影響により入居が遅れた場合の措置はこちらをご確認ください

控除期間が13年に延長される特例措置では、住宅の床面積要件が「50㎡以上」から「40㎡以上」に緩和されます。
ただし中古マンションの床面積が40㎡以上50㎡未満である場合、住宅ローン控除の特例措置を適用するためには、年間の合計所得が1,000万円以下でなければなりません。

築年数が経過した中古マンションで住宅ローン控除を受ける方法

築年数が25年を超えるマンションを購入する場合、所定の耐震性能があること、またはそれに準ずる性能があることを証明できれば、住宅ローン控除は適用できます。

具体的には、以下のいずれか1つを満たしてれば住宅ローン控除の対象となります。

  • マンション取得日の前2年以内に、耐震基準適合証明書による証明のための家屋調査が終了している
  • マンション取得日の前2年以内に、建設住宅性能評価書で耐震等級が1〜3と評価されている
  • 既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約が締結されている
    ※住宅瑕疵担保責任法人が引受けを行う保険契約、かつマンションの取得日の前2年以内に締結したものに限る

中古マンションを購入したときの住宅ローン控除をシミュレーション

中古マンション 住宅ローン控除

住宅ローン控除を適用すると、いくらの節税効果が得られるのでしょうか。
以下の条件で、中古マンションを購入したときの控除額をシミュレーションします。

  • 家族構成:夫、妻(扶養内)、子ども2人(どちらも16歳未満)
  • 夫の年収:500万円
  • 借入額:3,000万円
  • 返済期間:35年
  • 借入金利:0.475%(全期間固定金利)
  • 返済方法:元利均等返済(毎月の返済額が一定)
  • ボーナス返済:なし
  • 返済開始月:2021年12月
  • 返済する人:夫

中古マンションの売主が個人である場合、上記の条件でシミュレーションすると、控除額は1〜10年目まですべて毎年20万円となり、合計控除額は最大200万円です。

売主が法人である場合の控除額は、以下のとおりです。

  • 1〜7年目:各23.7万円
  • 8年目:23.5万円
  • 9年目:22.7万円
  • 10年目:21.9万円
  • 合計:234.0万円

売主が法人である場合は、売主が個人であるときよりも、控除額が34万円増える結果となりました。

住宅ローン控除を受ける際は確定申告が必要

中古マンション 住宅ローン控除

住宅ローン控除を受けるためには、原則として確定申告をしなければなりません。

会社員や公務員など年末調整で所得税を精算している方も、住宅ローン控除を受ける場合、初年度分については確定申告が必要です。
確定申告の期限は、例年2月16日から3月15日です(土日によって前後します)。

確定申告で住宅ローン控除を申請するときの必要書類

確定申告で住宅ローン控除を申告する際の必要書類は、以下のとおりです。

  • 確定申告書
  • (特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • 登記事項証明書
  • 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書
  • 住民票
  • 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード)

また購入する中古マンションの築年数が25年を超えている場合、次のいずれか1点が必要となります。

  • 建築士等が作成する耐震基準適合証明書
  • 登録住宅性能評価機関が作成する建設住宅性能評価書(写)
  • 既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約に係る付保証明書
関連記事

「住宅ローン控除はどのように申請すればよいのだろうか」 住宅ローンを組んでマイホームを購入した方は、一定の条件を満たすと、住宅ローン控除を適用できます。 住宅ローン控除を受けるためには、必要書類をそろえて確定申告をしなければ[…]

住宅ローン控除 確定申告

2年目以降は年末調整での申告が可能

会社員や公務員などの給与所得者は、初年度さえ確定申告書で住宅ローン控除を申告すると、2年目以降は年末調整での申告が可能です。

確定申告で住宅ローン控除を申告すると、10月ごろに税務署から「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書兼給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」が送付されてきます。
この書類を記入し、住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書を添付して、年末調整時に提出すれば住宅ローン控除を適用できます。

関連記事

住宅ローンの返済中は、借入額に応じた所得税の税額控除を受けられます。 この手続きは1年目と2年目では内容が異なるため、注意が必要です。 今回は、住宅ローン控除の2年目の手続き方法や必要書類などを解説します。 […]

住住宅ローン控除 年末調整

【まとめ】中古マンションも住宅ローン控除の対象

住宅ローンを組んで中古マンションを購入する場合も、要件を満たせば住宅ローン控除の対象です。
ただし売主が個人である中古マンションを購入した場合、控除額は最大で年間20万円となります。

また住宅ローン控除の対象となるのは、築年数が25年以上のマンションです。
築年数が25年を超える場合、所定の耐震性能またはそれに準ずる性能を有していることを証明する必要があります。

中古マンションを購入する場合、住宅ローン控除の控除額は売主や築年数、耐震性能など、さまざまな要件で異なります。
中古マンションの購入を検討するときは、適用できる住宅ローン控除について不動産会社に相談すると良いでしょう。
(執筆者:品木彰)

▼不動産購入をご検討の方 詳しくはこちら▼

 

売りたい人も買いたい人も
▼遠鉄の不動産へお問合せください▼