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マンション購入にかかる5つの税金とは?控除や給付金などの税金対策も解説

マンションを購入して維持するためには、さまざまな税金がかかります。

今回はマンション購入・維持に必要な税金のうち、購入時と購入後に発生する5つの税金について解説します。
また控除や給付金などの税金対策についても紹介しますので、マンション購入の資金計画にお役立てください。

遠鉄の不動産・浜松ブロック長 江間 和彦(えま かずひこ)


宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士

マンションを購入したら発生する5つの税金

マンションの購入に伴って発生する5つの税金をまとめると、下記の表のようになります。

税金が発生する時期 税金の名称 国税・地方税
マンション購入時 不動産取得税 地方税
登録免許税 国税
印紙税 国税
マンション購入後 固定資産税 地方税
都市計画税 地方税

それぞれの税金の概要、税額と計算方法、具体的な支払いのタイミングについて解説します。

マンション購入時に発生する税金

マンション購入時に発生する税金は不動産取得税、登録免許税及び印紙税の3つです。

不動産取得税

不動産取得税とは、土地や建物、マンションなど不動産を取得した人に対して、当該不動産の所在する都道府県が課税する税金のことです。

不動産の取得とは「不動産の所有権を取得すること」を指します。
売買だけでなく、等価交換、新築、増築による取得も課税の対象となります。
ただし通常の相続による取得は、不動産取得税の課税対象にはなりません。

不動産取得税の税額は「課税標準額×税率」で計算されます。

課税標準額は売買金額や建築費用とは異なります。
原則として固定資産評価基準による評価額で、市町村の固定資産課税台帳に登録されている固定資産税評価額が用いられます。

なお、宅地又は宅地評価されている土地を2021年3月31日までに取得した場合の課税標準額は、特例措置により固定資産税評価額の2分の1となります。

不動産取得税の税率
税率は原則として4%です。
ただし土地、住宅用の家屋について、2021年3月31日までに取得した場合には特例措置により3%となります。

マンションを購入したら、都道府県が定める期限日までに不動産購入の申告をします。
この申告を怠ると、不動産取得税の軽減措置が受けられないケースがありますので注意しましょう。

都道府県から納税通知書が送付されてきたら納税します。
しかし納税通知書の到着が、上記の申告から1年前後になるケースもあるため、事前に都道府県に確認をしておくことをおすすめします。

登録免許税

登録免許税とは、マンションの所有権の保存登記や移転登記、住宅ローンを利用した場合の抵当権設定登記にかかる税金のことです。

登録免許税の税額は、所有権の保存登記や移転登記では「課税標準×税率」抵当権設定登記では「借入金額×税率」によって算出されます。
課税標準には固定資産税評価額が用いられます。

登記の種類、税率を下表にまとめました。

登記の種類 税率 住宅の特例措置(※2)
所有権移転登記(土地) 1.5%(※1)
所有権移転登記(家屋) 2.0% 0.3%
所有権保存登記 0.4% 0.15%
抵当権設定登記 0.4% 0.1

※1:2021年4月1日からは2%
※2:自己居住用で床面積が50㎡以上、取得後1年以内に登記するなどの条件を満たすことが必要(2022年3月31日まで)

なお、認定長期優良住宅、認定低炭素住宅など更に税率が軽減されるケースがあります。
登録免許税は、登記手続きに際して現金又は収入印紙で納付します。

印紙税

マンション購入の売買契約書や住宅ローンの金銭消費貸借契約書は、課税文書に該当します。
そのため印紙税法によって、印紙税を国に納めることが定められています。

印紙税は売買金額や住宅ローンの借入金額によって変わります。
税額は下表のとおりです。(印紙税・抜粋)

売買金額又は借入金額 売買契約 金銭消費貸借契約
本則 2022年
3月31日まで
500万円超1,000万円以下 10,000円 5,000円 10,000円
5,000万円以下 20,000円 10,000円 20,000円
1億円以下 60,000円 30,000円 60,000円
5億円以下 100,000円 60,000円 100,000円

購入した納税額相当の収入印紙を課税文書に貼付け、消印をすることで、印紙税の納付は完了します。

マンション購入後に発生する税金

マンション購入後に発生する税金は、固定資産税と都市計画税の2つです。

固定資産税

固定資産税とは、毎年1月1日時点において土地や建物、マンションなどの不動産や有形償却資産を所有している人に対して、当該不動産の所在する市町村(東京都23区については東京都)が不動産等の価格に応じて毎年課税する税金のことです。

固定資産税の税額は「課税標準額×税率」で計算されます。

課税標準額は、原則として固定資産税評価額が用いられますが、軽減措置などの適用により、必ずしも固定資産税評価額と一致するものではありません。

税率は1.4%が標準税率ですが、独自に設定することも認められています。

固定資産税の納税通知書は、毎年4月から6月頃に納税義務者宛に送付されます。
納税義務者は納税通知書に記載された方法に従って納税します。

なお、固定資産税はほとんどの市町村で年4回の分割納税としていますが、一括での納税も認められています。

納税通知書の送付時期、納期限など市町村によって違いがありますので、詳しくは各自治体に問い合わせましょう。

都市計画税

都市計画税とは、毎年1月1日時点において原則として市街化区域内に存する土地や建物、マンションなどの不動産を所有している人に対して、当該不動産の所在する市町村(東京都23区については東京都)が不動産の価格に応じて毎年課税する税金のことです。

固定資産税と同じ納税通知書になっており、合わせて納付するのが一般的です。

都市計画税の税額は「課税標準額×税率」で計算されます。
課税標準額は固定資産税と同様に、原則として固定資産税評価額が用いられますが、軽減措置などが適用されることがあります。

税率は標準税率が0.3%ですが、独自に設定することも認められています。

納税通知書の送付時期、納期限など市町村によって違いがあるほか、非課税とする市町村もあるので、詳しくは各自治体に確認しましょう。

マンション購入時の税金対策をチェック

マンション購入は大きな買い物です。
税金の軽減措置や控除の制度を知り、負担を減らすことも大切でしょう。
ここからはマンション購入時に知っておきたい税金対策について解説します。

不動産取得税の軽減措置

マンションの不動産取得税は、一定の要件を満たすと軽減措置が適用され大幅に減額されます。

不動産取得税の軽減措置は、建物と土地で内容が異なります。

床面積が50㎡以上240㎡以下の建物の軽減措置の概要は下表のとおりです。
(耐震基準に適合しない中古マンションは、条件が厳しいため記載を省略しています。)

軽減措置適用の条件 固定資産税評価額からの控除額
新築 自宅、セカンドハウス、賃貸用マンション等住宅の用途に供する建物 1,200万円
耐震基準に適合する中古(※1) 個人が自ら居住するために取得した住宅 100万円~1,200万円(※2)

※1:新耐震基準に適合した建物又は1982年1月1日以降に建築された建物であること。
※2:建物の新築年月日により控除額が変わります。

マンションの土地は、2021年3月31日までに取得した場合には特例措置により課税標準額が評価額の2分の1となります。
一般的にマンションの場合は建物の軽減の条件を満たしていれば、軽減措置の適用により次のうちいずれか高い金額を税額から控除できます。

  1. 45,000円
  2. 土地1㎡当たりの固定資産税評価額×1/2×課税床面積の2倍(200㎡上限)×3%

不動産取得税の軽減措置の適用は、都道府県の担当窓口への申告が必要です。
適用を受ける軽減措置によって必要書類も変わるため、不明点があれば担当窓口にて確認しましょう。

固定資産税の軽減措置

住宅用途のマンションには、固定資産税の軽減措置があります。
当該軽減措置の適用に際し申告は不要です。
市町村が適用後の固定資産税の課税をします。

土地

軽減措置の適用範囲(※1) 軽減の内容(※2)
小規模住宅用地
(1戸当たり200㎡以下の部分)
課税標準額が固定資産税評価額の6分の1
一般住宅用地
(1戸当たり200㎡超の部分)
課税標準額が固定資産税評価額の3分の1

※1:1戸当たりの土地の面積は、マンションの敷地面積を戸数で割った面積です。
※2:軽減措置は建物の課税床面積の10倍までの土地面積に対して適用となります。

建物(新築から5年を経過しないマンション)

軽減措置の適用範囲 軽減の内容
3階建以上の耐火構造・準耐火構造
居住部分の床面積が1戸当たり50㎡以上280㎡以下で、120㎡までの部分
新築後5年間は固定資産税額が2分の1

認定長期優良住宅の認定を受けているマンションは、軽減の措置期間が新築後7年間となります。

土地に適用期間の設定はありませんが、建物については適用期間が終了すると適用部分の固定資産税が2倍となるので注意しましょう。

住宅ローン控除

住宅ローン控除は住宅ローン減税とも呼ばれており、正式名称は「住宅借入金等特別控除」です。

年末時点における住宅ローンの残高の1%相当額が、所得税から控除されます。
所得税から控除しきれない場合には、限度はありますが住民税から控除されます。

控除期間は10年間(2021年12月までの入居の場合は13年間)で、年間最大40万円(認定長期優良住宅などに該当する場合には50万円、中古住宅などの場合には20万円)が控除されます。

床面積、所得、ローンの返済期間などの条件がありますが節税効果が高い制度です。
住宅ローンを利用する場合には、住宅ローン控除の適用可否について確認しましょう。

住宅ローン控除については、こちらの記事で詳しく解説しております。

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すまい給付金

すまい給付金とは公式ホームページによると、「消費税率引き上げによる住宅取得者の負担をかなりの程度緩和するために創設した制度」のことです。

消費税率10%時は収入額の目安が775万円以下の方を対象に、最大50万円を給付が受けられます。

すまい給付金は2021年12月まで実施されています。
ただし全ての人が、すまい給付金を受けられるわけではありません。
給付金の対象者、給付対象となる住宅の要件が設定されているので注意しましょう。

すまい給付金については、こちらの記事で詳しく解説しております。

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まとめ

マンション購入に際しては、多くの税金が課税されます。
マンションは購入代金だけでも高額な負担となります。
少しでも負担を軽くするために税金の仕組みを理解して、軽減措置の適用や控除、給付金の条件をチェックし、申告が必要なものは忘れずに行いましょう。

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